ヴェイパーロック現象とは

自動車の油圧系統というのは、液体の圧力が伝達されることによって作動します。ブレーキなら、ペダルを踏むとその力が密閉された油圧系統で伝達されるわけです。ところが、ペダルを踏んでも力が伝達されなかったらどうでしょう。大変なことになることは想像に難くないのですが、故障などでなく、通常の運転でも条件によってこのようなことが起きてしまうことがあります。それが「ヴェイパーロック現象」と呼ばれるものです。
この名の「ヴェイパー」とは「気泡」、つまり泡のことです。熱によって油圧系統の内部が加熱された結果、気化したブレーキ液内部に気泡が発生します。こうなってしまうと、ブレーキペダルをいくら踏んでも、気泡が圧縮されるだけで力が伝達されなくなってしまいます。この現象は熱が蓄積するのに対し、冷却の早さが間に合わない場合におきます。起きやすいのは、下り坂が連続している時に、フットブレーキ多用した状況です。部品の摩擦熱が冷やされる間もなくどんどん摩擦熱が加わるからです。これを防ぐには、エンジンブレーキを最大に利用して下り坂での速度を下げることを心がけましょう。AT車では意識的にシフトダウンしないと、アクセルをゆるめただけではエンジンブレーキが効かない場合があります。

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